#25 田村 智靖【柑橘王国愛媛の「興居島(ごごしま)ブランド」新時代を築く若い力】興居島柑橘クラブ

島の柑橘農業の新しい未来へ!歴史を繋ぎ更なる飛躍を

――言わずと知れた柑橘王国、愛媛県。中でも興居島は県内屈指の名産地のひとつです。松山市の高浜港からフェリーでわずか10分の沖合に浮かぶ興居島は、海も山も近く、海水浴場や絶景ポイントなどレジャースポットもいっぱい。花が咲き、果物が実り、心安らぐステキな島です。
島の農業は20代、30代の若い世代も一翼を担います。今回は青年部のリーダー的立場にある田村智靖さんを始め、柑橘栽培に従事する皆さんが集まってくださいました。しっかりと未来を見据えて活躍する皆さんの姿から、夢を持って働くことの素晴らしさがダイレクトに伝わってきました。

新世代の柑橘農家ならではの活動を

――興居島で柑橘農家を営む若い世代の皆さんで、様々な取り組みに向けて動き出しているそうですね。

【田村】
20代、30代の若手で「青年部」を組織して、僕らの世代だからこそできることを考え始めています。昨年まず、お揃いのウェアを作ってみました。ロゴも色々なデザイン候補の中から選んだ僕のイチオシです(笑)。パーカーと、ポロシャツも作ったんですよ。

――いいですね。みんなでやっていこうという決意表明のような気持ちと、楽しんで取り組もうという気持ちも伝わってきます。興居島ではどんな柑橘がとれるのですか?

【田村】
10月上旬から極早生(ごくわせ)ミカンが始まって、11月上旬から早生(わせ)、11月終わりから12月上旬に愛果28号、その後12月の終わりくらいまでミカンがとれて、年末から年明けにはれひめ、年明けくらいから2月にかけて伊予柑、1月終わり頃から甘平(かんぺい)、2月の終わりから3月にせとか、3月終わりにタロッコ、終わると4月にカラマンダリン、その後レモンという感じです。
種類の豊富さも興居島の特長ですね。気候が温暖で、色々な柑橘が栽培できます。これほど長期間に渡り多くの種類の柑橘が作れるのは、愛媛県内でも興居島くらいかもしれません。
同じ愛媛県内でも、地域によってとれる品種も時期も構成が違いますから。ここ興居島だけでみても、北と南で土質が違っていて、僕らがいる南側は安山岩、北側は花崗岩。南の方がミカン栽培に適した粘り気が強い土で、ほとんどが露地栽培だけど、北側はハウス栽培もたくさんあります。

――私も愛媛県民ですが、それほど各地で違いがあるとは知りませんでした。興居島のミカンは、味にはどのような特長がありますか?

興居島のミカンは糖と酸のバランスがすごく良いんです。それが地元の人の好みに合っているようです。

柑橘農家になるために興居島へ

――皆さん興居島の出身ですか?

【喜井】
愛媛出身ですが、興居島へは農業をやるために移住した新参者です。小学生の時に収穫体験をして、その楽しさが忘れられなくて、それからずっと農家になりたいと思い続けてきました。学校で農業を学んで、親も協力してくれて拠点として興居島を選び土地を用意してくれて、大人になったのでそれを譲り受けて就農しました。

――子供の頃からの夢を叶えたのですね、素晴らしいですね!

【石川】
私は県外からの移住です。出身は愛知県で、大学時代に興居島で伊予柑の収穫などをするアルバイトをしたのですが、それがおもしろくて。青年海外協力隊でアフリカなどにも行ったのですが、興居島で畑を借りられるという話を聞いて、帰国後こちらに移り住んで農業を始めました。もうすぐ5年が経ちます。

【小﨑】
私は松山市内から船で通って来ています。船で通う通い農家も、若い世代には結構いますよ。ほんの10分くらいの乗船で便数も多いし、車も乗せられるし、アクセスはとても良いです。

【田村】
僕はずっと興居島暮らしで、大学も島から船で通っていました。島から出ていた時期が5年くらいありましたが、Uターンして農家を始めました。
僕のように祖父母や親が興居島の人という子もいれば、元は縁もゆかりもない子もいます。

それぞれの思いを追求する醍醐味

――柑橘栽培の面白さはどのようなところにあるでしょう?

【小池】
自分の思い通りのものを目指して試行錯誤するところですかね。うまくいかないことも多々ありますが、剪定して思い通りの仕上がりになると「やった!」と思います。

【田村】
良いものを作るために最初にするべき作業は、剪定でしょうね。剪定によって、消毒のかかり具合、実のつき具合、全部違ってきます。

【小池】
ミカン狩りに来られた一般の方が、鈴なりに実っているのを枝ごと切ってしまうことがたまにあります。そうすると枝の生え方が違ってきてしまうんですよね。

【田村】
木って、すぐに大きくなるわけじゃなくて、何年もかけて育てるので、それをポンと切られるとちょっと困っちゃいますよね。

【小池】
育っていた枝だったのにって。あまり自分以外の人に手を入れてほしくないかな。剪定は。
こういうふうにという基本的な方針はあるけど、自分の形を追求していくのが剪定という作業です。 苗木から育てることは少なくて、親から受け継いだ木だったりするので、すでに形ができていたり、放任されて暴走していたりもします。それを自分の思う形に切るのは苦労も多くて、1年くらいでは狙った形にならないので、何年もかけて自分の形にしていきます。

【田村】
みんなそれぞれに思いを持っていて、人によってやり方も違います。
僕は100%は求めないで、6割くらいでおさめるようにしています。何にしても完璧を求めすぎるとよくないかなって。

【小池】
結果がわかるのは最後の最後、収穫の時ですからね。何が正解かは、その時までわからない。

【喜井】
去年悪かったところを修正しようとしても、1年経つと忘れていることもあったり、修正したつもりでも、年によって天候や環境要因も違うから良くならなかったり。同じことをしても同じ結果にはなるとは限らないですよね。

【田村】
ただ、手を入れれば入れただけ、何かがちゃんと返ってくるっていう面白さはあるよね。でも販売の結果はまた別。豊作貧乏ということもあるし、売れるかとか、高い値がつくかとかは絶対ではない。

――それが面白くもあり、難しくもあるわけですね。愛媛県で新しい品種が誕生したというニュースも耳にします。

【山内】
うちでも新しい品種に挑戦しようとしています。まだ誰も作っていないので、作りやすさも売れるかどうかもわかりませんが。

「興居島ブランド」をもっと広く、もっと先へ

――皆さんが発信している新しい活動は、どのようなものがありますか?

【田村】
加工食品は色々始めていますね。例えばジュースはみんなそれぞれ工夫して作っていて、品種や絞り方、絞るところによってもそれぞれの個性があります。

【石川】
マーマレードも作って、コンテストで銀賞を受賞しました(*1)。銀賞といっても受賞者は100組くらいいるのですが(笑)。男が一生懸命作ったジャムっていうので発信するのもいいかも。

(*1)愛媛県八幡浜市で開催された「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会」の2021年第3回大会での受賞

【喜井】
男のお菓子作りとかも、おもしろいかもしれませんね。

【田村】
SNSを使った発信も考えているところです。「興居島ブランド」みたいなのを、青年部の活動の一環としてやっていけたらと思っています。

――最後に、興居島で農業を営むということへの思いを聞かせてください。

【田村】
これまでの世代の人たちが築いてきてくれた「興居島ブランド」というものを、僕らの世代がなんとか残して、さらに発展させていきたいと思っています。具体的に何をどうするかは、まだまだこれからですが、僕らが「興居島ブランド」を強く推して発信していきたいです。みんながより良くなるように、しっかり考えてやっていきたいなと思っています。

――「ミカンといえば興居島」と、全国的に知名度がさらに上がって欲しいですね。

【田村】
ミカンにもたくさん種類があることとか、意外と他県では知られていないですよね。県外にあまり出回らない品種もありますし。ミカンのことも興居島のことも、もっとたくさんの人によく知っていただけるといいなと思います。

田村さんとのSo-Gu体験

田村智靖さん、興居島柑橘クラブの方々とは、愛媛県松山市(興居島)でSo-Guできます。

※現在、体験プログラム鋭意作成中。

>あなたの町の活性化、So-Guがお手伝いします!

あなたの町の活性化、So-Guがお手伝いします!

あなたの町にも、きっといるはず「面白い人」。
私たちSo-Gu運営チームは、人にフォーカスした地域活性や関係人口(地域のファン)の創出を全力でサポートします。
いま一度“会うことの楽しさ”を共に感じ、一緒に地域を盛り上げましょう!

【2021年8月、徳島県三好市との官民連携プロジェクトが始動しました!】

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