#21 菅野 哲【四国の自然を愛し、楽しみながら未来へ継承するソトアソビの達人】山系アウトドアセレクトショップT-mountain代表

人が好き、笑顔が好き。みんなが集まるあたたかい場所

――幼少期から現在に至るまで、活動の場はいつも自然の中。山をメインフィールドにした「ソトアソビ」がライフワークの菅野哲さん。街中でアウトドアショップを営んでいますが、「山へ行くことも仕事、仕事が山へ行くこと」という菅野さん。楽しむだけではなく、山をみんなのために、そして未来のために守り継承することが活動の軸です。
明るくエネルギッシュで、太陽のような人。そのあたたかさを求めて菅野さんの周りにはいつも多くの人が集います。

もの心ついた頃から自然が遊び場

――山や自然とともに生活がある菅野さんですが、何かきっかけがあったのですか?

【菅野】
アウトドア好きの両親のもとで育ったので、小さい頃から海・山・川が遊び場でした。家族でソトアソビばかりしていましたね。夏休みは父親と川をキャンプしながらカヌーで海まで下ったり、石鎚山系を泊まりがけで縦走したり。ファミコンにもマンガにも興味がない子どもでした。

――仕事にまでなった経緯を教えてください。

【菅野】
大きくなってもずっとそんな調子で、大学時代は毎冬白馬のスキー場に籠って春まで帰らなかったほど。それならいっそ、と家族で通っていたアウトドアショップの面接に行って、その場で採用されました。実は、中学生の頃から考えていた仕事だったんです。当時の文集に「将来はスキーとキャンプの店をやる。名前は『T-mountain』」って書いているんですよ。ですからその就職は、ある意味理想通り。周りを追い抜いて店長にもなって、15年間働きました。初めてのクライミングや沢登り、海外トレッキングなど、たくさんの経験もそこでさせていただきました。本当に感謝しています。

――独立してお店を持とうと思ったのは?

【菅野】
最初は考えていませんでした。でも小さい頃から山ばかり見てきて、僕にはこれしかない、山が一番好き。そう思って少しずつ考え始めて、自分のやりたいことも見えてきて、独立に踏み切りました。

店の名前は色々考えたのですが、友人たちに相談するとみんな文集のことを覚えていて、「T-mountain」しかないだろうって。表向きはトレイルやトレッキングの「T」と言っていますが、本当は名前の哲の「T」です。僕らしくてシンプルで、みなさんすぐ覚えてくださいます。
お店のロゴは、友人のデザイナーさんが作ってくれました。紋章のような「T」のオリジナルフォントで、逆さまにしたら「山」に見える。即決でした。家型の枠で囲んで、店とか家とか山小屋とか、人が集まるあたたかい場所のイメージになりました。これも覚えやすいですよね。とても気に入っています。

――松山城のお膝元というお店の場所もいいですね。

【菅野】
当初は、遠方からも車で来やすい高速道路のインター近くなどで探していたのですが、ここを紹介されて、見るだけと思って入ったら、正面にお殿様(松山城の城主・加藤嘉明の銅像)が見えて。ピンと来ました。「ここにします」って即答しちゃいました。お城の真ん前で「気」が感じられて、お客様が来てくださるのもお殿様の恩恵かも(笑)。
内装も友達の大工さんと廃材や廃品を集めて直した手作りの店なので、思い入れがあって離れられません。たくさんの人とのご縁で出来上がった店です。感謝しかありません。

敷居が低くて「売らない」専門店

――アウトドア商品が幅広く揃っていますね。

【菅野】
他では手に入らないものもあると喜ばれることも多いです。ビールに例えるなら、大手メーカーのメジャーなビールはないけれど、世界中のクラフトビールを厳選して扱っている、そんな店ですね。地元のお客様以外にも、県外からわざわざ来てくださる方もいます。全国各地に出向く僕のことも覚えてくださって、こんなに小さな店なのに、四国といえば「T-mountain」と言ってくださる方も増えました。
何も買わなくても、フラッと立ち寄ってくれるだけで構いません。プロショップとか専門店とかというと敷居が高そうですが、ここは「敷居が低い専門店」です。

――初めて山に行くという人でも大丈夫でしょうか?

【菅野】
日帰りで行く四国の山なら本格的な靴や道具は必要ありません。今日も登山靴を買いに来られた方がいましたが、売りませんでした。必要ないですよって(笑)。
最初から高いお金を出して揃えなくていいんです。行ってみて、それから少しずつ、もうちょっと軽い服、もう少しこんな道具と、的確なものを自分で分かってから買って欲しいんです。まずは軽快に、気楽にいきましょう。整備されて観光地になっているような山なら大丈夫。しんどい、重い、危ない。そんな登山のイメージをぶち壊したいんです。僕は、物売りをしているつもりはありません。例えば、富士山に登るというのなら、それなりの靴をおすすめしますよ。でも必要のないものは売りません。

人生楽しい方がいいに決まってる

――お話を伺っていると楽しくなってきます。菅野さんに会いたくて来られる方も多そうですね。

【菅野】
ありがたいことにたくさんの方がリピートしてくださいます。こちらからマメに連絡もしないのですが、逆にさっぱりしているので、気軽に相談もしやすいのかな。僕が直接何かできなくても、知り合いに繋ぐこともできます。ご縁が全国に広がると嬉しいですしね。
僕は人に何かをすれば、お天道様が見ていると思っています。だからお金にならなくても褒められなくても、人が喜んでくれればそれでいい。そして自分自身も楽しみたい。同じ時間を過ごすなら、楽しい方がいいに決まってますからね。

――菅野さんの原動力になっているものは何ですか?

【菅野】
人と話すことかな。話を聞いてくれたら嬉しいし、人が好きなんです。買っても買わなくても、お客さんが「また来ます、ありがとう」と言って帰ってくれると、ああよかったなぁと思います。楽しかった、来て良かったと思ってくれれば、それだけで満足です。

世界へ発信!四国は「パラダイス」

――今後さらにやりたいことはありますか?

【菅野】
お山の整備ですね。今よりもっと力を入れていきたいです。例えば、石鎚山系も国内外から大勢来てくれるようになりましたが、整備がまだまだ間に合っていません。環境破壊は当然ダメですが、いつでも誰でも歩きやすくする整備は必要です。気楽に山へ行くには、安全でなければなりません。お金を出すのは難しいので、知恵や手足を使ってみんなで頑張っています。僕だけの力じゃありませんが、僕を育んでくれた四国の自然に少しは恩返しもできてるんじゃないかな。

――愛媛や四国の山を、たくさんの人に楽しんでほしいですね。

【菅野】
四国で生まれた僕がこの土地でするべきことは、四国の自然を外へ発信しつつ、未来へ継承することです。世界中の人や、若い人たちにも注目していただいて、山やソトアソビの魅力を知ってほしいです。北アルプスや外国じゃなくても、四国に楽しめるところはいっぱいあります。みなさん、もっと楽しめるはずですよ。四国は海、山、川、どれも最高。パラダイスです!

菅野さんに会いに行く

菅野哲さんとは、愛媛県松山市でSo-Guできます。

※現在、体験プログラム鋭意作成中。

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