――香川県仲多度郡琴平町。金刀比羅宮の鳥居前町として、古くから多くの旅人が訪れるこの町に、新しい旅の形を生み出し続けている経営者がいます。
琴平バス株式会社代表取締役、楠木泰二朗さん。苦境が続く旅行業界の中で、今や定番になりつつあるオンラインバスツアー。この新たな旅行のスタイルを全国に先駆けて実施したのが琴平バスです。楠木さんは、全国的に注目を集めている「コトバスオンラインバスツアー」の仕掛人であり、先進的なアイデアで逆境をチャンスに変える挑戦を続けています。
三代目社長として挑戦する
――会社と楠木さんご自身の自己紹介をお願いします。
【楠木】
琴平バス株式会社は、祖父(故・楠木正晴氏)の代から続いている、高速バス業・貸切バス業・タクシー業と、それらを活かした旅行業を生業としている従業員100名程の会社です。創業者である祖父は、もともとトラック運送業を営んでいたんですが、新事業を立ち上げる舞台として、当時から365日お祭りのような賑わいを見せていた琴平町を選んだと聞いています。それが当社と琴平町との出会いですね。
祖父は、まずお土産店を立ち上げて、タクシー業・バス業・旅行業に事業を拡大していきました。1980年代には、麻雀の卓や応接間を入れ込んだ貸切バスを開発しました。今でも、当時を知るお客さんから、「あのバス、凄かったよね」と言われることがあります(笑)。話が長くなるので割愛しますが、紆余曲折を経て祖父の跡を継いだ父(楠木哲雄氏・現会長)もアイデアマンで、「うどんタクシー」「四国八十八か所歩き遍路ツアー」という斬新な企画を世に送り出してきました。
私も、大学時代の学園祭実行委員の活動を通じて、自分で考えた企画に参加してもらって、人に喜んでもらうことの面白さに目覚めました(笑)。当時は、家業を継ごうと思っていなかったので、就職活動もしていて、自らのアイデアを形にできるウェディングプランナーの職に就こうと考えていました。
ただ、既に内定も頂いた大学4年生の夏になり、父親から「うちの会社に来ないか」と誘われまして。いつかは経営者になりたいという気持ちは持っていたので、最短距離で挑戦できる環境に身を置きたいと思い、家業を継ぐという進路を選びました。2000年に社員として入社し、2007年4月からグループの旅行会社の代表に、2013年8月から琴平バスの代表になりました。
――社長になられてから、意識して取り組まれてきたことなどをお聞かせください。
【楠木】
一つ挙げるとしたら、「フラットな会社文化づくり」でしょうか。変化が激しい時代に会社が成長し続けるためには、社内に与党だけではなく野党もちゃんといて、立場を超えて自由闊達に議論できる風土が大切だと思っています。
採用のコンセプトは、「仲間さがし」。実務に携わる各チームメンバーにも、かなり主体的に選考に携わってもらっています。
切り拓いた新しい旅の形、コトバスオンラインバスツアー
――採用のコンセプトやメンバーの巻き込み方一つをとっても、思いを込めた工夫をされているのですね。コロナ禍の中、全国に先駆けて実施した「コトバスオンラインツアー」は、どのように実現されたのでしょうか?
【楠木】
コトバスオンラインツアーのアイデアが最初に出たのは、2020年4月の社内会議でした。私は、やるなら一番最初にやるのが重要だと思い、アイデアが出てから4日でトライアルまで漕ぎつけました。最初のトライアルは、実はとても評価が低くて(笑)。「これでお客様からお金がもらえるとは思えません」という意見も多く出ました。ただ、トライアルに向けて準備をする中で、既に「こうしたらもっとよくできる」「もっと面白くできる」というアイデアが自分からもメンバーからもどんどん湧いてきたので、「いける!」と感じていました。
それらを反映させて、2020年5月に第一回のツアーをローンチしました。その後も、ツアーを開催しながら反省点をどんどん改善して、現在に至ります。
「一番初めにやらなきゃ意味がない」「やらない理由がないなら、やってみよう」「細かい話は走りながら考える」が合言葉でしたね。
現在は、30以上のオンラインバスツアーを展開しています。毎回出てくる反省点を走りながら改善し続けた結果、かなり良い内容のツアーができていると思います。実際に、ほぼ全てのツアーに参加されているリピーターのお客様もいらっしゃいます。
――まさに、新しい旅の形を切り拓かれたんですね!では、これからの時代、オンラインバスツアーと現地を訪れるオフラインの旅との関係性は、どうなっていくと考えられますか?
【楠木】
オンラインバスツアーのゴールは、参加して下さったお客様に「今度は現地に行ってみよう」と思っていただくこと。そして、私たちのサービスでなくても良いので、実際に現地に足を運んでいただくことだと思っています。
私も学生時代から旅が好きで、様々な場所を旅してきました。本当に好きで、何度も訪れたくなる場所って、そこに自分の大切な仲間や友人がいて、彼らに会いに行きたい、彼らとその場所で同じ時間を過ごしたいと思う場所なんですよね。
オンラインバスツアーの良いところは、お試しで気軽に現地の様子を知ることができ、現地に知り合いや友人を作ることができるところだと思います。
オンラインで楽しい時間を一緒に過ごしたあの人に会いに、今度は実際に現地に行ってみよう。そんな流れができることで、これまでよりも更に深く、豊かな旅を沢山の方に経験して頂けるよう、これからも頑張っていきたいですね。
――最後に、このSo-Guを通じて、楠木さんがどんな方と出会いたいかお聞かせください。
琴平町は伝統ある観光名所ですが、この町を新しい時代の中で、更に輝くような町に進化させていきたいです。そのためには、町の中で活動している人と外から町に訪れる人とが協働して、意見交換したり、一緒に新しい取り組みを行ったりすることがとても大切だと思っています。
「新しい観光」や「町づくり」のテーマに関心のある方、琴平町が新しい時代の中でどう進化していくか、町で活動しているメンバーと一緒に考えていきたいと思ってくださる方とSo-Guできるのを楽しみにしています!
楠木さんとのSo-Gu体験
楠木泰二朗さんとは、香川県琴平町でSo-Guできます。
うどんタクシーに乗って、観光を語る
難関試験をクリアし、本場のうどんを知り尽くした専任ドライバーが名店や穴場店をガイド付きで案内する「うどんタクシー」。
大人気のタクシーツアーと老舗観光バス会社の社長が語る観光トークが一度に楽しめる、非常に贅沢なSo-Gu体験です。
これからの観光に関するディスカッションも大歓迎!
香川県琴平町の「KOTOHIRA TRIP BASE -Kotori-」に集合、うどんタクシーに乗り込んでGO!!
・観光案内所「コトリ」で自己紹介と交流
・うどんタクシーに乗り出発
・名店や穴場、通なうどん店を満喫!
・観光に関する耳よりなお話も沢山
【KOTOHIRA TRIP BASE -Kotori-】
四国旅の新拠点!コトバスが運営する観光案内所「コトリ」。
コトバスエクスプレスの乗車場所「こんぴら参道口」目の前、降車場所「琴平町営西駐車場」より徒歩6分。四国・瀬戸内の観光情報をお届けする、ツーリストインフォメーションです。
https://www.kotobus-express.jp/campaign/kotori.html
【うどんタクシー】
讃岐うどんの名店・珍店・穴場店をガイド付きでご案内。
専門の知識をもったドライバーがうどんの歴史・文化から本場のうどんの食べ方・注文のシステムなどうどんに関する「うんちく」を語りながらご案内いたします。
https://www.udon-taxi.com/
体験場所 | 【体験場所】香川県内 【集合場所】KOTOHIRA TRIP BASE -Kotori- |
所要時間 | 120分 |
料金 | 6,300円 (うどんタクシー料金および飲食代別途) |
予約リクエスト期限 | 14日前 |
参考URL | https://www.udon-taxi.com/ |
楠木さんに会いに行く
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